(検証)冷凍魚を美味しく食べる下処理とは?

冷凍マカジキの切り身

皆さんは冷凍魚の切り身ってどう思われます?私は、生臭かったり、パサついていたりと良い印象を持ちません。今回、その傾向が顕著な冷凍魚の切り身にマカジキを選び、巷で言われる下処理に差が有るか検証しました。
因みにこの冷凍マカジキは、商品陳列時には冷蔵解凍されていたものです。

検証用・材料表

  • 冷凍マカジキ 5切れ (1切れ80g程)
  • 検証1 なにもせず
  • 検証2 塩・砂糖 各5g
  • 検証3 日本酒100ml 塩2g
  • 検証4 塩・砂糖各3g+水100ml
  • 検証5 塩麴 大さじ1

買ってきたばかりの冷凍カジキマグロは、解凍時のドリップがトレーの中に溜まっており、臭いは生臭く、いかにも冷凍と言った感じ。

検証2 塩・砂糖 まぶし

砂糖と塩を各5gを混ぜ合わせたものをまぶし15分間ザルの上で脱水し、軽く水洗いをして水気をとる。
いわば「ふり塩」の要領。砂糖を加えたのは塩が身の中に入るのを防止し、パサつきを押さえる為。

検証3 日本酒100ml+塩2g

臭みけしに使われる日本酒に塩を入れて30分漬けた。余分な水気と臭みを身から出す様にした。この配合は料理酒に漬けているのとほぼ同じ。

検証4 塩・砂糖各3g+水100ml

塩糖水に漬けて身の筋肉繊維をほぐし、砂糖で保水力を高めるいわゆるブライン処理をおこなう。

検証5 塩麴漬け

塩麴大さじ1に30分間漬けこんで軽く水洗いして水気をよくふき取る。

左上・塩麴 右上・塩+砂糖 左下・ブライン処理 右下・料理酒
味付けは塩胡椒のみでソテーした
食べ比べ

評価

それでは、あくまで個人的な評価となりますが、順位をつけたいと思います。

1位 検証4 塩・砂糖各3g+水100ml(ブライン処理)
臭みもなく柔らかくパサつかずジューシー。一番うまいのでは?生とほぼ変わらない。

2位 検証3 日本酒100ml+塩2g(料理酒漬け)
適度な固さと柔らかさを持ち、若干のパサつき度はあるがジューシー。

3位 検証5 塩麴漬け
ややパサつき固いものの、しっとりしていて塩麴の風味が良い。塩が入り過ぎた気がする。

4位 検証2 塩・砂糖 まぶし(振り塩+砂糖)
砂糖が入ったせいか若干甘い。表面は固いが中身は柔らかく今回の中では一番ジューシー。

5位 検証1 何もせず
冷凍魚独特の臭みに、固い上にパサつく。

1位にブライン処理が来ましたか・・・畜肉(ただし、牛肉にはほとんど効果なし)特に鶏肉で効果絶大ですが、魚肉にも効果が有りましたね。
ただ、後日談として冷凍メカジキにやったら何故か全く効果が有りませんでした。メカジキとマカジキに何か差でも?
また、イカも効果が無く、エビは身のプリプリ感がボソボソ感になってしまい、決して万能でもないし、効く魚と効かない魚が有りその差は何なのか分かりません。
参考までに、効果あり・・・生・ハマチ/生・アジ 効果なし・・・生・キハダマグロ/冷凍メカジキ 
同じ魚でも、再現性があるのかも怪しいです・・・まあ、上手くいけば効果絶大ですが。材料も安いし。

2位の料理酒漬けは意外でした。まあ、そういう効果があると言われてきた調味料なんで疑うべきではないのですが2位になるとは。

3位これも肉をを柔らかくしっとりとさせる効果があると言われているので疑う余地はありませんね。

4位あれ?ふり塩+砂糖がまさかの4位。塩だけにしておけば良かったか?しかし、ふり塩には臭み抜き効果は有っても身質を改善する効果はないはず。どの道、1位になることは無いだろうな。

5位は、なにもせず。当然と言えば当然。これが1位だったら目も当てられない。

さて、この結果を見て、冷凍魚はブライン処理一択と言いたいところですが、魚によって効果が無い事が有り、万能ではないようです。(それにしても、マカジキに効果が有ってメカジキに効果が無いってなんなのさ。)
それを踏まえて無難なところで、料理酒あたりでしょうかね・・・ただこれに関しては他の魚に試したことは無いので有効性がどこまであるのかは未知数です。
あくまで参考程度に留めておいてください。