
材料表
- 塩麴を増やす
- 発酵済み塩麴
- ご飯約1合分(約330g)
- 塩 約123g (ご飯と水を合わせた重さの13%になるように)
- 水 約495ml (ご飯に対して1.5倍の重さ量)
塩麴の塩分濃度13%分の塩を入れる際に、麹(100g)+塩(13g)と計算してしまいそうですが、
(このレシピブログにもそんな計算が有りますが大目に見てください)
実際には麹と塩を足したものが13%にするには、
塩分濃度(%)=
塩の重さ(g)/食材の重さ(g)+塩の重さ(g)
∴ 塩の重さ(g)=
食材の重さ(g)×塩分濃度(%)/(100-塩分濃度(%))
になります。
例1:塩分濃度13(%)麹10gなら塩の量1.49g
例2:塩分濃度13(%)麹50gなら塩の量7.47g
例3:塩分濃度13(%)麹100gなら塩の量14.9g
塩麴を増やしたいと思い、ネットで情報を調べたところ、麹菌に関する説明がまったく統一されていませんでした。 「市販の塩麴の時点で麹菌はほぼ死んでいる」「塩を加える段階で死滅する」「60℃以上にしなければ生きている」など、真逆の情報が混在していたのです。
私自身は、約1年半のあいだ1ℓの保存容器に乾燥塩麴を入れ、そこへ水でふやかしたご飯を継ぎ足しながら使い続けていました。夏場にはすぐに発酵のような現象が起き、おかゆ状になっていくため、「麹菌が働いているのだろう」と当時は考えていました。 しかし、“麹菌は死んでいる”とする説では、これは麹菌の働きではなく、麹菌が残した酵素による分解にすぎないと断言されています。
もし本当に麹菌が死滅しているのだとすれば、1年間にわたり、数か月ごとに7割ほど入れ替えても再び発酵が起きるという現象は説明がつきません。酵素は新しく作られないため、継ぎ足しで維持できるとは考えにくいからです。
また、ヨーグルトメーカーで63℃に設定すると発酵が止まった経験もあります。麹菌が死滅したのか、酵素が失活したのかは断定できませんが、“60℃以上にしてはいけない”という点だけは確かだと感じました。
これから紹介するレシピは科学的な検証を伴わない、あくまで当時の私見に基づくものです。「条件さえ整えば麹菌は生き続けるのではないか」という前提で試した記録として読んでいただければと思います。
調理時間(15分)
待機時間(65分~)
①炊飯器の窯の重さをあらかじめ計って重さを憶えておく。
②米一合を炊飯器で炊く。(残り物のご飯でも構いません。ただし、人の口が付いていない物)
③炊きあがったご飯に水200mlほど入れ全体になじませ5分程水を吸わせる。
④しゃもじでご飯を潰すようにかき回し、残りの水も段階的に入れる。

⑤おかゆ状のペーストになったら、出来上がったものを炊飯器の窯を測りに掛け、窯の重さを差し引いて、水+ごはんの重さを出す。
⑥水+ごはんの重さに対して13%の塩を投じる。
これ間違いでした→(100gなら13gの塩、200gなら26gの塩、300gなら39gの塩という様に)
塩の量は上記計算式で計算してください。
⑦既に発酵済みの塩麴を入れむらなく混ぜ合わせる。

⑧容器は完全密閉せず、蓋は閉めずに乗せるだけにし、夏場常温保存で3日から1週間で、冬場なら常温保存で2週間から3週間ほどで発酵します。
⑨1日一回以上は容器内の塩麴をかき回し、炭酸ガスを追い出し、かき回した時の抵抗でおかゆよりも固い感じを受けたら、13%塩水を少し入れて調整してください。

間違っても塩麴にお米を入れないで下さい。炊いて糊化されていないお米は酵素では分解されません。
塩麴保存容器はガラス瓶がいいか?PP製保存容器がいいか?
ガラスは古くから長期貯蔵に使われており、酸やアルカリにも強く、ガラス成分が溶けだして食品に混入する事は有りません。しかし、割れやすいので、撹拌の時には金属製の調理器具で撹拌しないで下さい。私は、盛大に割ってしまったので今はPP製の容器を使用しておりますが、大切に扱う自信がある方は、ガラス製の瓶での保存をお勧めします。

乾燥麹は、麹菌を増殖させるためのスターターではなく、すでに完成した“酵素調味料”でした。 麹菌は米麹を作る段階で働き、塩麹として販売される時点では 菌はほぼ死滅または休眠状態。 そのため、乾燥塩麹にご飯や水を継ぎ足しても、ヨーグルトのように菌が増える仕組みにはなっていません。
しかし私は、乾燥塩麹を種にして、ご飯と水を継ぎ足しながら 約1年間使い続けました。 夏場には泡が出て、おかゆ状に溶け、明らかに“何かが発酵している”ように見えました。 当時は「麹菌が生きているのだろう」と考えていましたが、後から調べると、これは 麹菌の働きでは説明できない現象 でした。
① 麹の酵素がご飯を分解し、糖が生まれる
乾燥塩麹には、麹菌が残した
アミラーゼ(デンプン分解酵素)
プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)
が含まれています。
これらがご飯を溶かし、糖を作り出します。
② その糖を“環境中の微生物”が食べて発酵した
泡が出る=ガスが発生している。
これは 酵母や乳酸菌などの微生物が活動している証拠。
つまり、
乾燥塩麹 → 酵素が糖を作る → 外部から入った微生物が糖を食べて発酵
という“二段構え”の現象が起きていたと考えられます。
③ 1年後にも発酵が続いた理由
酵素がご飯を分解し続ける
微生物が糖を食べて増える
塩分があるため腐敗菌は増えにくい
このバランスが保たれた結果、
私独自の“発酵調味料”が成立した と推測できます。
1年継ぎ足しは、
●微生物の種類が安定しない
●塩分濃度が変動する
●温度管理が難しい
ため、食品としての再現性は保証できません。
ただし、
●腐敗臭がない
●異常な粘りがない
●酸味・アルコール臭・甘みがある
など、発酵食品として自然な状態であれば、
“危険”とは限らない のも事実です。
乾燥塩麹では麹菌を増やせません。
麹菌を増殖させたい場合は、以下の方法が必要です。
① 米麹を使って塩麹を仕込む
米麹(生麹 or 乾燥麹)+塩+水
→ これは“本物の塩麹”が作れる。
② 麹菌そのものを増やすには「製麹(せいきく)」が必要
これは専門設備が必要で、家庭ではほぼ不可能。
(温度管理・湿度管理・雑菌対策が必須)
③ 継ぎ足し文化は“味噌・醤油・ぬか床”で成立する
これらは微生物の生態系が安定しているため、継ぎ足しが可能。
塩麹はその仕組みを持たない。
乾燥塩麹は本来スターターではなく、麹菌を増やすためのものではありません。 しかし私の“謎発酵塩麹”には、さらに派生があります。
材料表
- 香味野菜の塩麴の増やし方
- 発酵済み塩麴 500㎜ℓ
- 玉ねぎ 約300g
- ニンジン 約100g
- セロリ 約100g
- 塩 約65g (香味野菜の重さの13%になるように)
ある時、市販の「玉ねぎ塩麹」を参考に、
●玉ねぎ
●ニンジン
●セロリ
というソフリットの材料をすりおろして加え、
「炒めずに旨味が出る調味料になるのでは」と考えて発酵させてみました。

結果はというと──
ほとんど変化がなく、生の野菜のすりおろしに近い状態のまま。
特別な旨味が出るわけでもなく、香味野菜の風味が残る程度でした。

ところが、その後ふつうにご飯を継ぎ足すと、 再び“謎の発酵塩麹”へと戻っていったのです。
この現象は、乾燥塩麹の酵素だけでは説明できません。 野菜を入れても発酵が続いたということは、 すでに容器の中に“微生物の生態系”ができていた可能性が高いと考えられます。
- 麹酵素がご飯を糖に分解
- 野菜の糖分も加わる
- 外部から入り込んだ酵母や乳酸菌が糖を食べて発酵
- 塩分が腐敗菌を抑える
- その状態が維持されていた
こうした複合的な条件が揃い、 野菜を入れても生態系が崩れず、再び発酵が続いたと推測できます。
つまり、私が作っていたのは 「塩麹」ではなく、塩麹を起点に偶然成立した“独自の発酵調味料” だったということです。


