
| 材料費(600g) | 1000円~ |
| 調理時間 | 30分~ |
| 備考 | 6月のイサキは白子が最高 |
※イサキは鮮度によって味が大きく変わる魚で、捌いた段階でもその兆候が分かるため、今回はその観点も含めて記録しています。
調理時間(30分)
①イサキを軽く水洗いし、鱗取りで鱗を取る。
②氷水で冷やしながら捌いていく。
③不慣れな方は、捌くに邪魔な、背びれ、胸鰭、腹びれをキッチンバサミで切り落とす。
④水気をキッチンペーパーで拭きとり、背中から腹まで胸鰭を斜めに避けながら浅く包丁を入れ、(内臓を傷つけないように)背骨を断ち切る。
⑤身を裏返し反対側にも同様に包丁を入れる。
⑥頭と胴体をゆっくりと外していく。(頭が取れにくい場合は腹側に包丁を入れる)


イサキの産卵期は6月頃で、卵巣はスケソウダラの卵巣(タラコ)並みに美味しく、白子はマダラよりも旨味が濃いと思いました。捌く機会があり、新鮮ならばぜひ調理して食べてみて下さい。
ただ、イサキの雄雌の見分けはプロでも正確にはできないようで、出来れば白子のあるオスが欲しいものの、オスを二匹買ったつもりが、捌いたら二匹とも卵巣が出てきた事が有ったりと、まあ、運しだいです。
釣り人の間では「イサキは性転換する」という話がまことしやかに語られることがあります。しかし、水産科学の見地では、イサキが性転換するという事実は確認されていません。
では、なぜこのような誤解が生まれるのか。
一つは、産卵期の行動差です。オスは群れで活発に泳ぎ、釣れやすい。一方メスは卵巣が成熟すると深場に留まり、警戒心が強くなるため、釣り人の前に姿を見せにくい。結果として「大きい個体=オスばかり釣れる」という状況が生まれます。
もう一つは、エネルギー配分の違いです。メスは卵巣の成熟に膨大なエネルギーを使うため、大型化しにくい。対してオスは白子の負担が比較的軽く、成長に回せるエネルギーが多い。そのため、大型個体はオスが多くなる傾向があります。
こうした“現場の体験”が積み重なり、「イサキは性転換する」という噂が生まれたのだと思われます。科学的には性転換は否定されていますが、釣り人がそう感じる理由は十分に説明できるのです。
⑦胴体部分は肛門から逆包丁で切り開き、残った内臓、腹膜を取り除く。切り分けられた頭部とカマ骨はアラとして使う場合は取っておく。
⑧切開いた腹を水で洗いながら血合いをかきだし洗浄する。
⑨キッチンペーパーで水けをよくふき取る。
⑩頭側を右に、腹側を手前にし、包丁で片身を骨から背骨辺りまで切り離す。(イサキは骨が固いので捌く際に身に負担がかかります。腹を開いて背骨から出ている腹骨をこのタイミングで背骨に沿って切れ込みを入れておいても良い)

⑪尾に切れ目を入れ、背側も同様に片身を骨から背骨付近まで切り、片身と本体を完全に切り離す。
⑫反対側も同様に切る。切り分けられた背骨はアラとして使うのなら取っておく。

⑬おろした身は逆さ包丁をで血合い骨と腹骨の間に入れて外し、腹骨を包丁ですくいとる。血合い骨は、手で位置を確認しながら骨の出ている方向に向けて骨抜きで引き抜く。(皮側から手でなぞり、取り残した血合い骨を手感で見つけられるとの話もあります)
⑭3%冷食塩水で洗い、生臭みや汚れを洗い、下処理を完了させる。

今回は捌くところまでで調理や試食は行っていませんが、イサキは鮮度によって味わいが大きく変わる魚です。
捌いた段階でも、身の張りや透明感、血合いの状態などから鮮度の影響が見て取れます。特にイサキは鮮度が落ちると香り(芝生の青臭さが強調されたものになり、刺身では食べれなくなります)や食感に差が出やすく、味にも直結します。
今回の個体は身の状態から“鮮度による味の変化が起こり得るタイプ”だったため、タイトルではその点にも触れています。次回は鮮度の良い個体と比較し、味の違いも検証してみたいと思います。

