
5年前から使っているフライパンはテフロンが剥がれかかって、もう買い替え時期かなと漠然と思っていました。
そんなある日、一週間分の夕食の主菜を作り置きしていたら、鶏もも肉の照り焼きがまるでうまくいかない。
油を敷き、皮を下にして焼き色が付くまで火を入れようとするも、皮が焦げ付き剥がれ落ちる始末。よく言う、焦げ付き防止に冷蔵庫から出した生肉は常温に戻そうが、駄目なものはダメ。

いい加減、フライパンを買い替えようとネットショッピングを物色していると、ノンテフロンのステンレスフライパンでこびり付きにくいとアピールしている「ナノロータスパン」なるものを発見。テフロンフライパンじゃないから、強火で調理でき尚且つこびり付きや錆に強いという、こんなのが有ったらいいのにと思っていた夢のフライパンでした。今回はそのレビューもかねて、鶏もも肉の照り焼きを作ってみたいと思います。
ナノロータスパン・26㎝楽天市場で購入しました。(因みに20㎝サイズもあります。26㎝に比べて卵が薄く広がらないから卵料理に向いているような気がします)
フライパンケース、本体、レシピブックが付いてなんと!
お値段 11,000円!!(因みに蓋はついてません)
え〜〜〜 安いか高いかはこれから検証します!

●メリット
①蓄熱性が高く、火から離しても1分位はステーキ肉から焼き音がするレベル。
②余熱がしっかりできるので食品がこびりつきにくい。
③こびり付きが有っても、お湯を沸かしながらゴムベラで取れる。
●デメリット
①重い(参考:28㎝テフロンパン・800g程 26㎝ナノロータスパン・962g)
②フライパン底面がキズつきやすい。
③取っ手取り付け部のリベット周りの汚れが取れにくい
●未知数な耐久性
現状の性能が10年以上維持できれば、3~5000円台のテフロンパンよりコストは安く済むが・・・
本記事は、購入直後に感じた使用感をまとめたものです。 その後、約2か月ほど日常的に使い続けてみたところ、最初の頃とは少し違う挙動(焼き付きやすさの変化など)を感じる場面がありました。 これはフライパン自体の不具合というより、私の家庭用ガスコンロ(温度センサー付き)との相性や、鉄フライパン特有の経年変化によるものだと考えています。
詳しい理由や科学的な背景については、記事末尾にまとめています。 購入を検討されている方は、そちらも合わせて読んでいただけると、より実際の使用イメージが掴めると思います。
参考:実演動画リンク:https://www.youtube.com/watch?v=j5_i8KejojA
| おススメ度 | ★★★☆☆ |
| 備考 | 鶏皮の香ばしさに甘辛のタレは絶品 |
| 材料費(2人分) | 800円~ |
| 調理時間 | 25分~ |
| 待機時間 | 無し |
材料表
- 鶏もも肉の照り焼き(2人前)
- 鶏もも肉・2枚約600g 650円~
- 調味液
- 〈お好みで〉チューブ・おろしニンニク 適量
- 〈お好みで〉チューブ・おろししょうが 適量
- 醤油 大さじ3 20円~
- みりん 大さじ3 15円~
- 酒 大さじ2 12円~
- 砂糖 小さじ2 4円~
- 酢 大さじ1 10円~
- 焼き油 大さじ1
- 下処理用
- 塩 小さじ2 3円~
- 酒 100ml 40円~
調理時間(10分)
①ボールに酒と塩を入れてよく溶かし合わせた中に、鶏もも肉を浸し軽く洗い、キッチンペーパーでよく水気をふき取る。

②皮を下にして肉を開き、筋、血管、硬膜、余分な脂身、骨片を目と手感で探り当て、包丁で取り除く。

③肉が薄い所を中心として、皮を下にして切り分ける。
④ひと口大ほどに切り分ける。

調理時間(15分)
①調味液を材料を加えて混ぜ合わせておき、フライパンに焼き油を敷き、中強火で温めてなじませ、鶏もも肉を半数だけ皮目を下にして、炒める。
②皮目に焼き色が付いたら、裏返し焼き色が付くまで焼き上げ、別容器に移す。(表面だけを焼いて中はまだ生のままで良いです)

③残り半数をフライパンの脂が足りなければ焼き油を追加して、同様に皮目を下にして焼き色が付くまで火を入れる。(家庭用のフライパンで600gの鶏肉を一度に焼くとフライパンの温度が下がり過ぎるので二度に分けて焼きます)
④フライパンの火を止め、モモ肉を別容器に移し、フライパン内の余分な脂をキッチンペーパーで取り除き、調味液の半分を入れ弱火にして、取り置いた鶏もも肉全てをフライパンに乗せ、残りの調味液を回しかける。

⑤調味液と鶏もも肉が絡むようにトング等で表裏を返し、蓋をして2~3分蒸し焼きにする。
⑥鶏肉を取り出し器に盛り、フライパンに残った調味液はとろみが出るまで中火で水分を飛ばして鶏肉にまぶしかけて完成。

完成

皮の香ばしさに甘辛くとろりとした濃厚なタレが絡みつき、これぞご飯のおかずと納得の一品でした。テフロン切れフライパンでは焼色が付いてもこびり付いて剥がれてしまうのでこうはいかなかった。調理の際に肉に焼き色を付けることは需要な事ですね。
さて、ここからが本題、ナノロータスパンの使った感想です。
一応焼き油は敷いてくれと説明書きに有りましたので、敷きましたが、写真説明であったように細かい凹凸に染み込んで油を保持するような感じではありませんでした。でも、鶏もも肉の皮は見事に中強火で焼き色が付きつつもフライパンにこびり付かずに料理できたのでっまいいかな。
画像左はテフロン切れのフライパン。焼き油を使っても鶏もも肉のソテーでこびり付いてしまう。
画像右は鶏もも肉を問題なくソテーし、こびり付きは一切なし。

味は申し分なく、焼き色がしっかりついた鶏もも肉の照り焼きは香ばしく甘辛いタレと絡みあって総菜として及第点以上の出来栄え。やはりこびり付きを恐れずに中強火の思い切った火の使い方でこうも変わるものとは。このフライパンは半永久的にこびり付きを防ぐというので一生もののフライパンとして扱いたいです。 ひとつ注意点として26㎝・962gあるので、軽いフライパンを使ってきた方、特に女性は重くて扱いにくく感じるかもしれません。
されど、その重さは金属の重さ、そしてそれは蓄熱につながるものです。ステーキ肉を焼いていて火を止めても1分以上も焼き音が鳴っているなんてどんだけなんだよと思ってしまった。
余熱で火を通す絶妙な感覚のお持ちの方は気に入るかもです。

それと、数回の使用で、フライパンの底が五徳との接触で傷だらけになってしまいました。参考までに5年間使ったテフロンフライパンの底を見ると早いうちから傷ついて、それ以上は傷が深くならずに長続きするものなのかもしれませんが、ナノロータスパンも同じだとしてもフライパンの内側のみならず外側の耐久性も考えて欲しかった。(当然ですがIHクッキングヒーターを熱源にしている方は無視していい内容です)
後は、今回作った料理のタレですが煮詰め終わった時にこびり付いてしまいましたが、説明書き通り水を注いで沸騰させてゴムベラでこすり落とせましたのでその辺の手入れは問題なく行えます。ただ、フライパンの接手であるリベット周りは汚れが取れにくいので念入りに洗う必要性が有ります。(リベット接合のフライパンならロータスパンに限らず)



私見ですが、買ったばかりの3~5千円のテフロンフライパンのこびり付きにくさを100点とし、買い替えが必要と感じるレベルの点数を50点以下とすると、
●1人暮らしの週末素人料理人なら1年で―10点ずつ劣化し5年後では50点となり買い替え時期になります。
●4人家族で、毎日食事を作る家なら。1年で-20点ずつの劣化で3年で40点となり買い替え時期が来ます。
●飲食店でプロが頻度に使用するなら、1年で―30点ずつの劣化、2年で40点となり買い替えが必要になります。
そんな中で、ナノロータスパンは90点。流石に油を敷かなくても料理ができるとは言ってはいないし、こびり付きにくいと言ってはいるけどこびり付かないわけではありません。商品の取扱説明書と私の使用感で90点を付けさせていただきましたが、もしこれで90点を維持したまま10年以上持つなら、11000円(26㎝)でもテフロンフライパンよりコスパが良い事になりますよね。まだ使い始めたばかりなので耐久性は何とも言えませんが、何かありましたら追記します。
1. ナノロータス加工は“永続的な魔法”ではない
ナノロータス加工は、表面に微細な凹凸を作り、水や油を弾きやすくする技術です。 ただし、この凹凸は使用とともに次のような変化を受けます。
- 調味料の糖分・タンパク質が微細に焼き付く
- 洗剤で工場出荷時の油膜が落ちる
- 油膜が育つ部分と剥がれる部分が出る
そのため、新品時の「驚くほどこびりつかない」状態は、時間とともに徐々に変化するのが自然です。
これはナノロータスに限らず、 “鉄フライパン+表面加工”という構造上避けられない現象です。
2. 家庭用ガスコンロ(温度センサー付き)との相性
私の環境では、これが最も大きな要因でした。
ナノロータスパンは熱伝導率と蓄熱性が非常に高く、 温度が上がりやすい → センサーが反応 → 自動で弱火 → 温度が下がる というサイクルが起きます。
この“温度の上下”が問題で、
- 油膜が安定しない
- 鶏皮のタンパク質が中途半端に固まる
- 結果として、焼き付きやすくなる
という現象につながります。
飲食店のような センサーなしの強火ガス台 なら、 このフライパンは本領を発揮するはずです。
では温度センサー付きのガス台ではどう扱うべきか?油は薄く全体に塗布し、中火で2分程、手をかざして熱気を感じるまで温め、温度センサーが働いたら、一時的にフライパンを火から遠ざけて炎の状態を中火に戻します。できれば油から白煙が出るまで熱した方が良いけれど、センサー付きガス台では難しいかもしれません。
3. 鉄フライパンとしては自然な経年変化
ナノロータスパンは鉄フライパンの一種です。 鉄フライパンは、使い続けると次のような変化が起きます。
- 油膜が育つ
- しかし部分的に剥がれる
- 調味料の焦げ付きが微細に残る
- 表面の状態が均一ではなくなる
つまり、 「新品時の無敵感」→「鉄フライパンらしい挙動」へと変化する のは、ごく自然なことです。
※このフライパンは「アルミ+ステンレスの多層構造」ですが、 外装ステンレスの蓄熱性が高いため、 鉄フライパンと同じ“余熱・油膜・温度管理”の理屈が通用します。 純鉄ほどの蓄熱はありませんが、家庭用コンロではむしろ扱いやすい特性です。
4. 結論:製品の欠陥ではなく、環境と経年による“挙動の変化”
2か月使ってみて分かったのは、
- 新品時は確かにこびりつきにくい
- しかし永続的な効果ではない
- 家庭用温度センサー付きコンロとは相性が悪い
- 経年変化で鉄フライパンらしい挙動に近づく
という、非常に“現実的な姿”でした。
これは悪い意味ではなく、 鉄フライパンとしてはむしろ自然な変化です。
5. 最後に:読者へのメッセージ
ナノロータスパンは、 「鉄フライパンの良さ+初期ブースト」が合わさった魅力的な道具です。
ただし、
- 永続的に魔法のような状態が続くわけではない
- 使用環境によって挙動が変わる
- 特に温度センサー付きコンロでは注意が必要
という点を理解しておくと、 購入後のギャップが少なく、より満足度が高くなると思います。


